三笠は明治31年、仮称「第4甲鉄戦艦」としてイギリス、ヴィッカーズ社バロー・イン・ファーネス造船所に発注され、明治35年3月に竣工し、5月に横須賀に回航され7月に常備艦隊に編入されました。 
主砲の40口径12インチ(30.5センチ)砲は当時世界一流と言われたイギリス・アームストロング社が開発し、同時期に竣工したイギリス戦艦「フォーミダブル」級とほぼ同一です。
ほぼ正面からのショット、昨年発売されたハセガワの「三笠」は国内メーカーで久しぶりの大スケール艦船模型で艦船ファン以外のモデラーも購入された方も多いはず。
右舷側から、構造物が少なくシンプルな艦影はこの時代ならでは。 舷側は副砲砲郭や防雷網ブームがズラリと並んだモールドが目を引きます。
左舷斜め前方より主砲を右舷側に向け、「交叉射撃」状態に。
船体中央部付近、煙突両側にはカッターや艦載艇が所狭しと並んでいます。通風塔はキセルを取外した状態ですが、何かイメージが違うような・・・・。
左舷斜め後部より。後部マストガフに掲げられた旭日旗が誇らしい。
前のショットとほぼ同位置ですが、上方から後部甲板付近を捉えてみました。甲板は例によって「チマチマ手塗り」ですが、色目は体育館のフローリングっぽい?
後部艦橋付近のアップ、当時の軍艦は敵にその艦影を誤認させるべく前後対称になったとの事ですが実際に効果があったのでしょうか?
再び前方に戻って、「取舵一杯!左砲戦準備!」
バルチック艦隊の砲弾が雨霰と降り注ぐ中、「まだですか!まだ撃ってはいけませんか?」、「落ち着け!今に「撃ち方はじめ!」の号令が出る!」のやりとりが聞こえてきそうです。
艦尾付近、スタンウォーク、キャットウォークはオリジナルパーツを使用しないで、エッチング素材を流用しました。

「ボロジノ」同様、雑誌掲載用の作例として製作しましたが、「三笠」はとても組み立てやすいキットでした。 現在「黄海海戦」バージョンを使用して竣工時の「三笠」を製作したいなと思っているのですが・・・・。
戦の雌雄を決した日露両海軍の主役の揃い踏み! 三笠はイギリス生まれ、ボロジノはフランス海軍の影響を強く受けた戦艦。建艦思想の違いが色濃く出ています。

東郷長官、「今の距離は!」、「ロクセンヨンヒャーク!」、「よし、撃ち方はじめ!」明治38年5月27日、時まさに14時10分、聯合艦隊は一斉に火蓋を切った。

ハセガワ 1/350 日本海軍 戦艦 三笠

製作 国親父座郎