U.S. Navy Indianaclass battleship model.
もう15年くらい前になると思いますが、かつて「パイロ」から出ていたこの幻のキットが再販されたときは、結構驚きました。
とにかくこの時代の艦船は貴重だったので、すぐに買い込んだのですが、さすがにできは凄いことになっており、船体や上部デッキをぐるりと取り囲んだ分厚い手摺のモールドにはげんなりしたことを思い出します。
船体の形状はまるでタライのようにずんぐりと丸く、スッキリとした二次大戦の艦を見慣れた目からは、かなり奇異に映りましたね。

当時はデジカメも無かったので、制作中の写真が無く、組み立て前の手強さをお見せできないのが残念です。
左右二分割の船体は予想通りかなりの変形でしたが、幸いヒケがほとんどありませんでしたので、下地処理は軽くペーパーをかけた程度です。
それとどこで再販したのか、強烈な油膜がかかっていたので、しっかりと中性洗剤で洗わないと全く塗料が乗りません。
舷側の副砲下部のふくらみが足りなかった(と思えた?)ので、パテを盛って強調しています。
各部の合わせ目はあちこち隙間だらけで、パテ埋めのオンパレードとなりました。
この頃、出張続きの仕事をしていたため、四年間くらい模型から離れていた時期で、復帰のリハビリにはかなりきついキットでした。

艦橋は木製の壁に見えたので、マホガニーに塗ってみましたが、主砲の発射時は大丈夫だったのでしょうか?

この時代、まだエッチングパーツなるものが地方では手に入らず、手摺等はすべて真鍮をハンダ、接着で処理しています。

下は艦首部です。
アンカーの配置、アンカーベッドに時代を感じますね。
艦首です。
最初、奇異に感じたズングリさも、次第に堂々とした風格を感じるようになるから不思議です。
実際に浮かんでいる写真を見ると、かなりの低乾舷なので、さらにドッシリ感を感じますね。
船体中央部です。
艦載艇の出来があまりにもひどく、何隻か彫り込みましたが、残りには紙でキャンバスをかけてしまいました。
なんとも堂々としたフォルムですね。
二次大戦中、火薬のハルクとして使命を負え、戦後の日本で解体処理をされると言う数奇な運命の艦ですが、復元保存されて三笠の隣にでも並べておけば、良い観光名所になったかと思います。

最後にイメージ写真を一枚
制作者 kudopapa
パイロ 1/220 ?