清国海軍 北洋水師 戦艦 定遠
 S-Model 1/700

清国がドイツのフルカン・シュテッティンに発注して建造した甲鉄砲塔艦「定遠級」の1隻。
同型艦に鎮遠がある。
ドイツのザクセン級装甲艦に準じて設計されており、定遠級戦艦はその小形版とも言え、類似する設計が多い。

ご存知、清国海軍 北洋水師「戦艦 定遠」です。
黄海海戦、威海衛、司令官丁汝昌の自決等々、物語には事欠かない歴史の証人であり、このサイトではもう何も言わなくても主役級の艦船ですね。

 「S-Model」さんの待望の第一作!
2011年発売で、こちらではどこにも取り扱いが無く、またネットでも売り切れ、完売で途方にくれておりましたら、衛さんが遠路東京より持参をしてくれました。有難うございます。
開けた感じは素晴らしいディティールの一語で、そのままパチパチ組んでも精密定遠模型の完成!といった出来ですね。
小さい物ながらこの時代の艦を製作する時の悩みの種である、シュラウドもセットされており、真鍮挽物の砲身まで付いています。
しかし・・・砲身基部が砲塔に隠れてしまうのがもったいないですね。
(主砲塔天蓋を開けた状態を再現せよ!でしょうか)

キットの地の色はダークイエローっぽい感じで、木甲板を塗装するのにはうってつけの色合いです。
木甲板のモールドも真っ直ぐに入っており、好感度大!
ただ自分は筆での多色塗りになるので、そのモールドに沿ってナイフで更に深く罫書きをしました。
(あんまり力を入れると甲板をカットしちゃいそうで怖い・・・)
構造物はいつもの黄色で!
煙突の取り付け穴が少々タイトで一苦労・・・。

 今回一番驚いたのが、エッチングによる一般部品化でした。
かなりの点数がディティールアップの代替部品では無く、そのまま部品として使用するという思い切った方針ですね。
プラ部品の代替としてチョイスするのは、艦橋の建屋?と最初から砲塔に付いている砲身くらいで、ボートダビット等の繊細なパーツは最初からエッチング使用前提の凄いものです!
材質もわりと堅めで、取り付け作業もかなり楽な感じです。
艦首の龍の紋様をパーツで見たときは思わずにやりとしてしまいましたね。
マストも非常にできの良いパーツでしたが、やはり張り線のテンションの問題があるので、いつものFRP棒で自作です。

 艦載水雷艇を載せるボート架台の取り付けは・・・・かなり苦労しました。
恐らく側壁の内側に架台がピタリとはまり込むのかな?と思いますが、摺りあわせが足りなかったか、塗料ぼ分で膨らんだかで、エッチングの架台が曲がりそうになったので、足を少し切って側壁の上に乗せるような形になってしまいました。
しかし・・・見た目の精密感は・・・なかなかです。

 
と言うわけで完成をしましたが、なにせ小さいもの!
少し目立たせるようにディオラマ仕立てにしてみました。
 
定遠の横をすり抜けるのは、同時代の清国の水雷艇です。
2014年の静岡ホビーショーでお会いしたS-modelの社長さんからの頂き物です。

 
製作 kudopapa@副長
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